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「ロノジノイエ(@名古屋市)が竣工しました!」

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名古屋市内で建設中だった「ロノジノイエ」が竣工致しました。
今回はスケジュールの都合でオープンハウスが開催できませんので、写真にてご紹介したいと思います。

木造平屋建ての住宅で、外壁は燻し銀色のガルバリウム鋼板で仕上げています。水平に拡がる伸びやかなプロポーションは、ゆったりとした敷地に建つ平屋建てならでは。商業施設が立ち並ぶ雑然とした周辺環境にあって、優雅な雰囲気を醸し出しています。
庭工事は気温が下る頃に予定をしておりますが、植栽が入るとより一段と雰囲気が良くなる事でしょう。
道路に面したファサードには、玄関以外の開口部を設けてありません。交通量の多い前面道路からの騒音の侵入を防ぐ事と、商業施設に取り囲まれた立地にあって、いかにも住宅らしい生活感を街区に漂わせたくなかったからです。
そのせいか、道行く人々から「何のお店ですか?」とか「いつオープンですか?」といった類いの質問が続出したそうです。期待通りの反応に、お施主も私も思わずニンマリ・・・。

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玄関に入ると、この家の一番の特徴である中庭と、それを取り囲む回廊が姿を現します。周囲からの騒音を遮り、家族の為の静かな生活環境を生み出す為の、言わば内向きに開いた設計です。
下駄箱はベンチを兼ね、お母様が腰掛けるのに適当な高さに設えてあります。鞄などをちょっと置くのにも丁度良い高さ。
右手のガラス面にはフロスト調のフィルムを張るので、玄関内部のプライバシーは確保されます。もし住宅で無ければこのままでも面白いですね。

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一つ上の逆アングル。回廊の先にある部屋はLDK。中庭と回廊を介して、玄関の様子が伝わるようになっています。中庭に植える木はもう決まっていて移植を待つばかりなのですが、四角く切取られた空の碧と植栽の緑のコントラストはきっと美しいモノになるでしょう。
左手に見える木の扉の向こうは、ファミリーエントランスです。普段履いている靴や傘などをしまっておくのに便利で、玄関を常に片づいた状態に保つ事ができます。

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LDKの様子。左手に玄関が見えますね。
方位はフルハイトのサッシが入っている側が南で、右手のハイサイド窓がある側が北です。窓を開けると気持ちの良い風が通り抜けます。右側の壁の裏はホームセンターの駐車場になっていますが、視線を気にする事なく窓を開ける事ができるようになっています。

正面の壁にはテレビを掛ける予定で、デッキ類は壁の裏のクローク内に設置するようになっています。
この壁の右下に空いている横長の穴は、ルンバの巣。ここに充電スタンドを置くので、家中を自動で掃除をしてくれた後は、自分でここへ戻って来てくれます。機械なんだけど、何となく愛らしく感じます。

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ちょっと左を向いたアングル。東側の回廊は、たっぷりとした容量の収納スペースになっています。回廊を進んだ先、中庭を挟んだ反対側には個室が並んでいます。
この家には回廊だけでなく、ファミリーエントランスやパントリー、サニタリーなど、ぐるぐると回遊できる動線が幾つもあります。イメージを言葉にすると、中庭を巡る大きな円とその廻りに幾つかの小さな円が重なっている状態と言った所でしょうか。
それらは機能性の追求から生まれた動線なのですが、円という完結性の強い動線が引き起こす閉塞感が回避され、極めて開放性のある、自由を身体で感じる空間になっています。

さて、続きのご紹介はまた次回ということで・・・。
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六鹿 篤
mutsuga atsushi
建築設計事務所 「Architect6」代表

mutu

Author:mutu

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